ご臨終です

H-WORKS2004-09-16

ここのところ忙しいのもあったのですが、PCのトラブルなどもあり更新がすっかり滞っていました。
例によってWindowsのファイルがぶっ壊れて、他から起動かけてバックアップ&環境再構築を試みたのですがどうやらHDDがまたひとつクラッシュしかけてるっぽくて、ガリガリ音立てつつの作業は冷や汗物。(まだ終わってませんが・・・)
ネットワークカードを指しているPCIボードの調子もおかしいし、そもそも最近異常なシャットダウンも多いので、OSを入れ替えHDDを入れ替え延命してきたこのVAIO「R-62」の廃棄を決定しました。しかしこいつには世話になった。。。部品取り希望の方いらっしゃれば申し出てください。ひとまずメモリが256*2余ります。
デスクトップは自作機もあるのでなんてことはないのだけど、HDD80Gの消失もなかなか痛い。保存場所足りないよ。。。

 今週の出来事

 いろいろあって、せっかく就いたギャラリーの仕事も辞めることになりそうです。ネガティブな理由ではありませんが不可抗力。。。転職先募集中です。映像制作系・美術系なら高望みしませんので誰かご紹介あれ!(切実)

 そんなですがきちんと仕事はこなしているわけで、今週は日替わりでビデオ上映会みたいなことをしていたので忙しい分いろいろな人と出会うことができてなかなか楽しかった。やっぱり東京って面白いスペースは数あるかも知れないけど、どこも変化が激しすぎて、サロンとして機能することってとても難しい。気が早い話しだけど、将来的には地元でそういうスペースを持てると楽しいだろうなぁ、と思う。ほどよく情報や人の流れができている街なので。帰省したり、知人と将来について話したりする機会も何回あって、再確認したのでした。

 終電帰りが続いた週末には、イギリスに留学する友人の送別会で大学の同級生が集合。会う機会は減ってしまったけど、20年そこそこの人生のうち、4年もの間多くの事物を共有してきた連帯との会合は一味違う。ボーリングとかカラオケとかフツーの遊びもしながらあっという間に朝が来る。

 葉山とかキティとかgggとか写美とかTAPプロポーサルとか、行けていない展覧会の会期終了ラッシュ。知り合いがらみでイベントがいくつかあるも、飛び回りたい欲求を押さえてAIT出身でうちのギャラリーでも企画の経験がある永吉さんらの展覧会で拝島を選択。しかし立川・国立方面って横浜から行きにくい。ついでじゃないと絶対行かずに終わりそうな新小金井はナカガワエリさんの展覧会とはしごしただけであっという間に日が暮れてしまった。しかしどちらもけっして十分ではない環境の中で、充実した内容であった。
《夏旅サルコー》展 http://blog.livedoor.jp/hcp2004/
HOMEBASE http://www.tokyo-homebase.com/
中川絵梨 http://www.eri.st/
yadocarism http://www.yadocarism.com


 夜はAkihaというアーティストネームで活動している後輩のビデオ作品の制作手伝い。破天荒な性格で、いつも常識をわきまえない作品構想ばかりしているので、将来的には絶対だめだめになるか大成功するかどっちかだと思うのだけど、何でか9月6日から丸の内で始まる東京コンペに入選してしまったみたいなので、取りあえず自称アーティストからは卒業したと認めていいのかもしれない。ついでの機会にでも寄ってやってください。
http://www.tokyocompe.com/

 NOTES/ニブロール@シアタートラム

 越後妻有アートトリエンナーレの会期中に、松代ステージで見た「NO−TO」が忘れられずに行ってきました。立ち見も出る満員の中、席は悪いながらになんとか当日券を確保。下手側3列目と役者はよく見えるけれども、映像/照明効果は確かめにくい位置。正確にはタイトルも異なり、構成/演出も違う作品ですが、やはり比較しながら楽しみます。
 松代会場での映像効果は劇的で、広いステージの下手1面とホリゾント位置の2面に天から役者頭上くらいまでの高さで横長のスクリーンが吊られ、2面が独立したり同期したり照明と連動した演出がなされていました。さらに天井にも畳2つ分くらいの大きさのパネルがいくつか地面と平行に吊られていて、舞台全体を覆うような映像効果も可能にしていて、役者でなく映像ばかりに見とれてるうちに終わってしまったような印象。(というのは言いすぎですが)MVRDVによる宙に浮いたような建築の1階(地上)部分がステージ/客席だったのですが、四方がほとんど開放された半屋外で、背後にうっすらと田んぼが見えていた感じもUFOだとかミステリーサークルだとかをネタにした内容とリンクしていて面白かった。
 一方でシアタートラムは屋内であり、広さもおそらく半分ほど。映像に関しては天井のパネルがなく下手とホリゾントの2面になり控えめに。前半こそほとんど同じでしたが全体の構成も大きく変わっていて、衣装替えの数が増えていたり、エレクトロニカテクノ系中心の選曲だったのがもっと楽曲らしいものが使われたり。(さすがに「カノン」はいかがかなと思いましたが)役者(ダンサー)・音響・照明・映像のバランスが良くなっていたという言い方もあると思います。でも個人的には妻有版の方が好きだったかな。
 いずれにしても、ニブロールは映像の使い方ひとつをとってもアクションひとつをとってもアイデアに富んだシーンの連続で楽しめます。変に抽象的ではなくて、でもそれぞれの要素の解釈はこちらに委ねられているのも見やすい。例えば役者(ダンサー)はごく稀にはっきりと台詞を口にするのですが、全体の中で特に意味をもっていたりするわけではない。役者同士が強く何度も抱きつくアクションも、その力強さとは裏腹にあっさりと次のシーンへ移行していったりする。そう、今回は前方の席だったので役者の動きがよく見えたのはよかったです。

 少女地獄極楽老女/やなぎみわ@丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

H-WORKS2004-08-19


急に思い立って帰省してきました。一泊の強行スケジュールの中には直島を組み込む予定だったのだけど、生憎の豪雨で丸亀に変更。(ちなみに実家は中国地方)期待させた皆様ごめんなさい。
さて草間弥生だとかマリーナ・アブラモビッチだとか評判の良かった丸亀市現美(正しい略称いかに?)、建物や常設の具合はなるほどなかなか面白いところでした。
企画展示スペースらしい3階はちょっと狭い印象。やなぎみわの場合は構成が2つとシンプルな上に、ほとんどが平面だからちょうど良かったけれども、アブラモビッチの時とか熊本ではかなりの点数とスペースだったので、相当削ったか詰めたかしたのではないかと思います。
ちなみに写真はカフェの限定デザートで、やなぎの新作インスタレーションに利用された黒テントをイメージしたもの。
実際のテントは「寓話」シリーズ展示室の唯一の出入口を塞ぐように張られていて、シリーズの他の平面作品を見るためには必ず2・3回通り抜けなければなりません。テント内部の一方には映像が投影され、シリーズに登場する黒ずきんの女性が砂漠に立つテントを出入りするイメージをうまくつくり出しています。観客自身もそこを出入りして作品の世界感へのスイッチをON/OFFするというわけです。
ということで初見の「寓話」シリーズはなかなか面白い。きれいで天の高い展示室の中にテントがなじんでいなかった感もあるが…
「My Groundmothers」シリーズはほとんどが見たことがあるものだったのでなんとも。好きですけどね。あとはそのビデオ作品で地元の小学生とかに協力を頼んで制作したらしいものがあったくらいか。

 カフェ・イン・水戸2004/水戸芸術館他

H-WORKS2004-08-09

 前回開催(2002年)は泊り込みで手伝っていた<カフェ・イン・水戸>、好評につき2回目の開催です。この土日は水戸黄門祭り常陸のロックフェスも重なり市街地は見たこともないほどの奇妙な賑わいを見せていました。
 歩行者天国になったメインストリートには大小さまざまな山車・御輿、側道にはきらびやかな装飾が施されテナント企画の各種様々な出店、交差点など空いたスペースではロックなお兄ちゃんたちが皮ジャン・皮パンツ姿で踊り、イチカワヒロコ作品の前では缶バッチをつくるアートプロジェクトが・・・
 さておき珍しく朝一のバスで出かけ、9:30から空いている芸術館内ギャラリーと水戸市立博物館を早速拝見。ギャラリーの展示は通常より子供連れや普段芸術館に来ない人が多く来ることを考えると、巨人(ジャイアント馬場)が展示室の壁を突っ張って宙に浮いている永井英男作品、アルファベット習字の徐冰作品、裏表に目が描かれた紙の葉っぱを宙から降らすことでまばたきのように回転させて見せる鈴木康広作品、言わずもながメディアアート入門として親しめる岩井俊夫の《Floating Music》などは良いセレクションであったと思う。個人的には名和晃平さんの新展開が面白かったけど展示の中では浮いていたような。
 前回もそうでしたが見所はやはり芸術館外で、今回は3つのリノベーションプロジェクトもゆっくり見たいなと思って早くから来たのですが、公開はなんと13-17時とうことで時間を持て余し気味・・・商店街の展示もお店が開く時間帯からなので注意が必要です。
 途方にくれていると、参加作家の石塚隆則さんと遭遇したので一緒に昼食。石塚さんは架空の生物が発見されたという仮定でその剥製やら骨格やらを作っている人で、今回は博物館に剥製と写真の展示、リノベーションプロジェクトのセントラルビルにジオラマ展示、芸術館内のショーケースに剥製1体の展示と頑張っています。博物館での展示では作品が本物だと思い込んだ小学生の親からクレームがつけられてしまったとか。しかしこの展示、博物館サイドではどう思われているのでしょうか。
 そうこうしているうちに13時になったので石塚さんと別れてリノベーションプロジェクトを中心に見てまわる。アトリエ・ワンの旧小松歯科は植え込んだ植物と既存の植物が半ば解体された家屋とあいまって不思議な雰囲気をかもし出していた。青木淳の旧大和薬品はとてもきれいな仕上がりで、半地下だった駐車場や金庫のようなスペースを殺し、廊下や階段などのスペースをダイナミックにつなぎ生かした対照的な加減が面白い。セントラルビルは展示空間として成り立つようほどよいてこの入れ具合がよし。3つともきちんとしたキュレイターイニシアティブをとったのかリノベーションの意図が明確なので楽しめます。
 地元が水戸の友達やボランティアの方々と会ったりもしつつ、15時からは楽しみにしていたチャンチキトルネエド。メンバーの方が先日亡くなってしまったという話を聞いていたので、そんな事件の影は微塵も見せずに楽しく演奏する姿に、勝手にセンチメンタルになりながら感動。様々な音楽のリズムを取り入れて、管楽器中心のマーチング編成は普通に楽しめます。最後は盛大な手拍子で楽しく終了。いいライブでした。
 レセプション、飲み会などありましたが最終の早いバスだったので早々に帰宅。しかし賑やかでした。。。また9月のバッタ展示&短編映画祭の時にも行く予定です。
 そうそう、今回は石塚さんのTシャツを着て行ってきたのですが、芸術館ではまだ販売してないのに、さすがスタッフの方々はすぐ気づきますね。レディスはラフォーレ原宿BARROW GANGで買えますが、メンズはオーダーになるので時間がかかります。黒・白、各5千円なり。

 10000ヒット

 知らぬ間に10000ヒットです。やっぱりBlogってすごいですねー。コメントこそ個人サイトを頻繁に更新してた頃くらいしかつきませんが、1年かけて5000がいいとこだったのがこれですから。
 やっぱりいろいろと怖いので、レビュー系のエントリ以外では固有名詞を避けるようにしています。アンテナやリンク元非公開も同様。でもリンク元って見ていてけっこう面白かったりするのでちょっとだけ紹介です。
 はてなキーワード系ではやっぱり作家さんや美術館などの固有名詞多し。ONGOINGなものは特に。高嶺さん+横浜美術館というのは検索でも多し。やっぱり気になる人多いのかしら。

野口里佳 大竹伸朗 石内都 横浜美術館 森美術館

 レポート検索系(!?)うーん、分かりやすい

草間彌生+精神病 ヴァルター・ベンヤミン+写真小史+レポート シュルレアリスムについて マヤ・デレン+書籍 もの派+菅 東山魁夷+論文

 検索ピンポイント系。よくぞ見つけていただきました

横浜市営+バスおたく でも違うのでショック・・・
元住吉から+タクシー お役に立ちましたかしら?

 職探し系

premiere+アルバイト 美大系+事務 赤レンガ倉庫+受付の+仕事 京都+ギャラリーで働く

 謎系

芳名帳+退官+パーティ 何を知りたかったのでしょうか・・・
千葉工業大学+レヴェル レヴェルって・・・
まこっちゃん+東京工芸大学 惜しいですが違います・・・

 ヒット記念でした。

 日本の幻獣+谷岡ヤスジの世界@川崎市民ミュージアム

 妖怪ではなく幻獣、国内様々な伝説・逸話などの資料に基づいて構成された生物(!?)の数々。構成は子供向けですがキャプションもしっかりしていて、よくもまぁこんなに集めたなと感心。個人的には河童、人魚、龍、鬼、、、と本物かどうかも怪しい様々なミイラがツボでした。鬼のミイラの情けない貧弱さなんて、そのいわゆるイメージとのギャップの差が激しすぎて・・・(笑
 谷岡ヤスジはもちろんリアルタイムで知っていたわけではありませんが、本人登場のポスターが飾ってあったり、案内板もヤスジ風で思い切った展示で楽しめます。