Video Art Screening:Tokyo@東京国際フォーラム

AIT小澤慶介さんの企画。今回はNICAFから独立しての開催です。テーマは「paradise views:楽園の果て」ということで、作家作品それぞれの世界観=楽園という単純な図式の裏に、ますます広がる世界資本主義化の害悪について考えさせられる各国からの出品。
自分の部屋で母親と電話をしている最中に突如「実は戦争に来ているんだ」と口で爆撃音を叫び始めもだえ始め、最後には息絶える(ふりをする)パフォーマンスを映像化した小泉明朗の作品などは、完成度が高かった。強度がある上に、世界状況を考えるとシチュエーションとしての可能性を完全に否定できないだけに、ただ笑い飛ばすことができない作品である。
元映像屋としては、山崎知佳子作品の拙さなどはどうしても気になるところだけど、他の作品もそれぞれ異なるアプローチがよく出ていて楽しむことができた。