サブカルチャー/スタイルの意味するもの

D.ヘブティジ著。講義の参考資料に指定されているだけあって教科書的。サブカルチャーには現象ごとにスタイルと呼べるものがあるとして、それらは既存のスタイルから逸脱することで独自性を確保する、だがそれらは社会学的見地からパターン化された生成でしかない、みたいなかなり客観的な記述が随所に見られる。
パンク・モッズ・グラムなど音楽における例が多く挙げられてますが、美術においてはダダやシュルレアリスムのような現象もプリコラージュだとして同等に語られています。この辺りはちょっと納得がいかない。そもそも社会学的語り口、というものは一般化されがちで好きではないだけかもしれませんが。
ただ課題には役立ちそうです。なぜなら『まことちゃん』の行動は非日常的ではあるけどパターン化されているからです。そして“まこと虫”や“ビチクソ”ギャグなどまこと的スタイルのメタファーと取れるものが描かれているからです。故に小学生はそれらをさらにサンプリングしやすい、と。